ウェブトゥーン1話の作業時間の配分:ネームから仕上げ編集まで

ウェブトゥーン制作 · 読了目安 約3分 · 更新 2026-10-08

時間を記録するべき理由

ウェブトゥーン作家が締め切りに追われる最大の理由は、1話にどれだけかかるのか正確に分かっていないことです。感覚で「2日あればできるだろう」と始めて、3日、4日と延びることが繰り返されます。

まず今回の1話を作業しながら、段階ごとに時間を記録してみてください。タイマーや作業記録アプリを使ってもよいし、紙に開始と終了の時刻を書いてもかまいません。最低3話ほど記録すると、平均が出ます。

1話の時間記録表の例(数字は例で、人によって違います)

  • 資料調べ・脚本:3時間
  • ネーム:4時間
  • 線画:12時間
  • 着色:10時間
  • 仕上げ編集(効果、吹き出し、文字):4時間
  • 合計:33時間 → 週に20時間使えるなら、1話に約1.7週間かかる

ボトルネックを探す

記録表を見ると、いちばん時間のかかる段階が目につきます。線画に時間がかかるのか、着色に時間がかかるのかによって、改善方法が変わります。全体の40%以上を占める段階があれば、そこがボトルネックです。1つの段階で20%減らすだけでも、全体の時間は大きく減ります。

時間を減らす方法:描くものを減らす

  • ネームの段階でコマ数を減らす。コマが1つ減れば、線画と着色の時間も一緒に減る
  • 背景が複雑なコマは一度だけ詳しく描き、以降は人物中心のコマで構成する
  • よく登場する背景は、再利用できる素材にしておく(著作権を守る範囲で)
  • 群衆や繰り返される要素は、一度作ったものを複製して活用する
  • 効果線や吹き出しのスタイルは、よく使う設定を保存しておいて呼び出す

時間を減らす方法:作業のやり方を整える

  1. 同じ種類の作業をまとめて行う。1話分の線画をまとめて終えてから着色をまとめて行うと、ツールを切り替える時間が減る。
  2. いちばん集中できる時間帯に、いちばん難しい作業(人物の表情、演出が重要なコマ)を配置する。
  3. 50分作業+10分休憩のように時間を区切って行い、休憩中に手首と肩をほぐす。
  4. ショートカットと作業環境を整える。繰り返しの動作で数秒ずつ減らすだけでも、1話単位では大きな時間になる。

連載ペースとストックを計算する

記録した平均時間をもとに、1週間に使える作業時間と照らし合わせてみてください。1話に33時間かかり、1週間に25時間使えるなら、週1回の連載は無理があります。そのときは、隔週連載にする、1話あたりの分量を減らす、作業時間を増やす、のいずれかが必要です。

連載を始める前に、最低3話以上ストックすることをおすすめします。ストックがあれば、突然体調を崩したり用事ができたりしても、連載が途切れません。

健康と作業スピード

長時間座って作業していると、肩、手首、目に疲労がたまり、それが長期的には作業スピードを落とします。時間を節約しようと休憩を減らすのは、かえって損になることが多いです。作業計画の中に、休憩とストレッチの時間をあらかじめ含めておきましょう。

やってみよう:今回の1話の時間記録

記録は、3話ほどたまったときにいちばん役に立ちます。1話だけでは偶然の影響が大きいので、最低3話は同じ方法で記録してみてください。

  1. 作業を始めるときに、タイマーか記録ツールを用意する。
  2. 段階(脚本、ネーム、線画、着色、仕上げ編集)が変わるたびに時刻を書く。
  3. 1話が終わったら、段階ごとの合計と全体に占める割合を計算する。
  4. 割合がいちばん大きい段階で減らせるもの(コマ数、背景、効果)を1つ決めて、次の話に適用する。

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